
1日たった5名。どん底からのスタート
開業1年目、自信とは裏腹に、1日にご来院いただく患者様はわずか5名程度。理想とはかけ離れた、厳しい船出でした。
それでも、目の前の一人ひとりの患者様と真摯に向き合い、必死に施術を続けました。
少しずつ来院数は増え始めたものの、努力と売上は比例せず、月の売上は70万円ほどという日々が続きました。
施術に追われるなかで、弟子入りしていた技術最高顧問・布谷先生のもとを訪れる機会も減り、次第に自身の技術力にも物足りなさを感じるように。
一方で、私が受けていたセミナーの多くは経営系─集客や物販、売上アップのノウハウが中心で、技術の向上にはつながらない内容ばかり。
知識は増えても、それを活かせる場も機会も見出せない状態でした。
開業から半年が過ぎた頃、私は現状に強い危機感を覚え、恥を忍んで布谷先生のもとを再び訪ねました。
そのとき、布谷先生から一言、「お前に、技術がないからだ」
その言葉は、まるで頭をハンマーで叩かれたかのような衝撃でした。
経営、集客、売上、すべては技術力にかかっている。根本を見失っていたことに、ようやく気づかされた瞬間でした。